転心殿

線刻画・杉本健吉画伯 書・榊獏山師

かつて学園が東大寺の境内にあった時、毎日登下校の際、大佛殿本尊の毘盧遮那佛に礼拝するのが習慣になっていました。その心を生かすべく、この転心殿が作られました。
転心殿中央に線刻されている佛像は、天平時代に大佛さまを造像した時、その台座の蓮弁中心に毛彫された釈迦像を模したもので、いわば大佛さまの分身をあらわしています。
毘盧舎那佛とは、サンスクリット(インドの言葉)で輝けるものという意味で、太陽のことを言い、佛教の基本理念を説いた『華厳経』の教主です。全てのいのちはお互いつながっているのであり、それらのいのちが精一杯輝くさまが説かれています。

 

 

向かって右側の壁面に刻まれた偈文(詩)は、お釈迦さまの教えの真髄を要約したものである。

諸行無常

この世に存在する全ては常に変化し続け、永遠不滅のものは無い。

諸法無我

生ずること、滅することにとらわれてしまう自分自身の心を滅せよ。

涅槃静寂

形あるものは全て滅びるという事に気づくと、心が静かになれる。

是諸佛教

これが、佛の教えである。

 

諸佛悉了知
一切従心轉
若能如是解
彼人見眞佛

向かって左側には、『華厳経』の最も大事な部分である如心偈の中の一部が刻まれている。あらゆる価値観や感性は、その人の心の持ち方によって、いろんなものに変現していく事に気づいた時、その人は真実を見ることが出来るのである。